昨夜は、暴風雨のあとの快晴で、久しぶりに一晩中星空を堪能することができました。
それでも、GPV予想では、風が残るところもあったようなので、いろいろ検討した結果、
朝霧高原へ行ってまいりました。

今回の目的は、久しぶりの星空で楽しむことはもとより、

HyperStarファーストライトです。

しかも初めての冷却CMOSカメラ。。。借り物ですが(^^;
いろいろ、準備していったものの、やはり、初物はまあ、大変でした。

まずはセッティングです。
HyperStarを取り付けるのは、副鏡部分ですが、これは、家で練習済なのでさっさと取り付け完了です。
kola29さんにお借りしたASI174MM-COOLも家で使い方を練習してきたので大丈夫。

極軸設定を終わらせて、アライメントをしながらピント調整です。
PCのキャプチャ画面をのぞくと、ピントがずれた状態のシュミカセ特有の輪っかがたくさん見えてます。
露出は3秒ですが、十分星々をとらえています。まるでガイドカメラの様。
さすが、F1.9は明るい!!
などと、つぶやきながら、ピントを合わせるためにノブをクルクル、、、クルクル、、、ク。。。

なんと!
これ以上繰り出しできないとこまで来て、ピントが合いません!!

HyperStarのバックフォーカスは44.3mm(公称値)ですが、HEUIB-IIのフィルター厚とLRGBフィルター厚による延伸を考慮して、1mm追加の45.3mmで合うハズ。(と計算したハズ。。。)
フィルタースライダー17.5mm+ASI174MM-COOLのフランジバック17.5mm、
HEUIB-IIが5mm。これで40mmです。
そこに5mmの延長筒とシムリングを足して、45.3mmに設定してました。

でも、どんな計算で理屈をコネようと、あわねぇもんはあわねぇんだよ!
と、軽く突き放された感じで、しばし、茫然とたたずむ私。。。

相談すべく、YKMさんは、はるか茨城の山の中・・・

仕方ない、とりあえず5mmの延長筒をはずして40.3mmでやってみよう。
としたとこで、ハイ!ピントがでました。。。
まあ、短くしたんだから出るんだろうけど、HyperStarのバックフォーカスとあってないのはどうなるんだろう?

と、まあ、いったんは問題を棚上げし、ズンズン作業を続けます。

で、ピントを合掌させる前に、当然、気づきます。はい、わかってました。最初に見た時から・・・
光軸ぜんぜん合ってません!
だれも合わせてくれてないんだから当然です。
面倒でも合わせないと、これまた、先に進まないので、幸いにもHyper君は、三本のおし引きネジがちゃんとついてます。コイツで光軸もちょちょいのチョイさ!
と、それはもう適当に光軸を合わせました。(いーんです、今回は操作と問題点の洗い出しがメインですから、光軸調整に時間はかけてられないんです)

光軸は今日の予定にはいってないからまた今度ねなどと勝手なことをつぶやきつつ、、、
次なる作業に進むところなんですが、ピント合わせの最中から気になってたんです。。。
なにがって?

なんか星がにじんでるんです。
すべての星がなんかにじんでる感じなんです。。。

なんだろう、、、、じーっとモニターを見てました。
そして、気づきました、これってゴーストじゃね?

はい、その通り!正解!ってだれか言った?

HyperStarの接続はM48でフィルタースライダーがそこにつながります。
フィルタースライダーのカメラ側はTネジになっており、そこにASI174MM-COOLがつながります。
私が持っているHEUIB-IIは、M48なので、当然、Hyper - HEUIB-II - フィルタースライダーってなりますよね!
ゴーストでて気が付きましたが、Hyperのレンズってマウント面から3mmのところにあるので、HEUIB-IIとは、かなりの近接接続状態でした。

こりゃあ、ゴーストもでますよね~。。。
で、結局、HEUIB-IIを外して、さっきはずした5mmの延長筒を付けて撮影開始になりました。


次に、アライメントをしながらピントを出そうと、C6用のバーティノフマスクをセットしました。
モニターをのぞいてみると、光条がぜんぜん出てません。。。
露出秒数を変えても変わりません。。。あれ?。。。。

すっかり、忘れてました、こいつ、焦点距離が短いんです。
当然ですが、C6は1500mmF10の鏡筒です。
長焦点なので、バーティノフマスクのスリットが広いんです。
こいつは短焦点用のバーティノフマスクじゃないと光条が出現しません!

すっかり忘れてました。。。
実は、Dragoondemandさんに、細いスリットで15cm用のバーティノフマスクシールの作成をお願いしていて、すでに送ってくれたそうなのですが、連休で郵便配達もないため、まだ届いていませんでした。

まあ、C6用のヤツあるからなんとかなるだろ。ってなんともなりません。。。
でも、そこは用意周到な私です。。。入れておきました、ぴんたんさんのピントエイド。
最悪はこれ使って何とかするしかないと、前日にインストールしておいたんです。

早速、ピントはピントエイドでどうにかこうにか合わせたものの、やはり、微妙にピントがとれなかったのはやむをえません。
今回は、ピントもこれで良し!と、またもやつぶやきつつ。。。

さあ、いよいよ撮影です。
モノクロカメラなので、フィルターワークが必要です。これまた初めての作業ですが、家で練習してきたように、まずは、Lフィルターを付けて、カシャンと。

Hyperはその取り付け位置の関係上ホイールとかはつけられませんので、一枚づつ交換する円形のフィルタースライダーを取り付けてます。

ce826379.jpg


これに、一枚ずつフィルターをねじこんで使います。

最初の天体は三つ子銀河です。
ステナビで導入しますが、どうかな?
露出時間は5秒ですが、すでにうっすらと銀河が映ってます。
スゴイ!
露出を30秒ぐらいにすると、しっかり銀河が出てきました。

結局、どのくらいの露出でゲインはどうすると良いのか、その辺のところが全く分からないので、
今回の結果が、一つのベースとなる予定です。
これが、今回の一番の目的なので、いろいろ試してみました。

露出を下げてゲインを上げる、その逆もありますが、どのくらいでなにがどう変わるのか。
ところが、ひとつだけよくわかりません。
キャプチャソフトは、SharoCap2.8を使っていますが、Camera Control Panel内のパラメタでMONO8とMONO16と選択肢があって、どっちを選べばよいのかわかりません。
なんとなく16選んだ方がよいのかなと今回はMONO16でやっちゃいましたが、正解はなんだったのでしょう???




そして、今回撮影してきた三つ子の銀河です。
HyperStarの特性上、周辺減光が激しく、また、当初から課題としているフラット画像がうまくマッチしていないこともあって、かなりのトリミング画像となってしまいました。

97ae2fb7.jpg


C6 & HyperStar F1.9 297mm ASI174MM-COOL -20℃
L:30秒×39枚 R:30秒×20枚 G:30秒×17枚 B:30秒×19枚です。

本当はもっと広い画像が撮りたいのですが、フラットの課題が解決するまではどうにもならないと思います。

フラットについては、ELフラットとSKYフラットの両方を撮ってみましたが、ELフラットはまったく合わず、
SKYフラットはまあまあなんですが、もうひとつ合わず架台が残りました。

今日になって気が付きましたが、今回使ったELフラットですが、EOS X2に色合わせしていました。
合うわけないって!

今回は、SKYフラットでもなにもかぶせず、素で撮ったのですが、次回は、なんか考えてやってみます。
最悪でもコンビニ袋ぐらいは持参しますw

もうひとつ、トリミングしてしまってるのでわかりにくいですが、周辺の星像がかなりイビツになってます。
もしかしたら、これがバックフォーカスずれの影響なのかもしれません。
次回は、44.3mmでやって確認してみようと思います。

YKMさん曰く、最右翼のシステムなので、トラブル前提でお付き合いするように。とのことでしたので、
すこし長い目で攻略していこうと思います。
では、また、報告いたします。