PHD2 Guiding。
言わずと知れた、天体撮影やってる人ならほとんどの人が知っている、ガイドソフトです。
いまは、PHD2となってVerもv2.3.1cとなっています。
私も使っているのですが、ほとんどデフォルト状態でただ使っているだけ。
なんだか、いろいろ設定ができるようですが、いまひとつ理解できず使ってました。
 
でも、やっぱり理解したい!
 
そんな思いから(?)、、、いやいや通勤電車でひまなので、調べてみようかなって気になりまして、まずはマニュアルから読み込んでみるか。と。
 
もちろん英語なんて縁とおい私ですが、幸いにも日本語化したマニュアルを配布していただいているHIROPONさんのサイトで、最新VerのマニュアルがUPされています。
 
今日は、通勤の行き帰りにこれを読み込んでみて、帰ってきてから試してみました。
 
まだまだ、完全攻略にはほど遠い状態ですが、すこーしだけわかったことをちょっと書いてみます。
 
まずは、この画像を見てください。
b517718b.jpg

 
どちらも、シミュレータで動作させたときのグラフですが、一見すると上は暴れていて、下はまあまあ落ち着いているように見えます。
一体、何が違うのでしょう。
黄色い枠のところを見てください。
上下でこのように表示されています。
   (上)
    RA 0.26(1.69'')
          Dec 0.29(1.88'')
 
   (下)
    RA 0.17(0.39'')
          Dec 0.24(0.54'')
 
この意味は、赤経(RA)軸のエラー(ズレ)平均は、0.26ピクセル(1.69秒角)で、赤緯(Dec)軸のエラー(ズレ)平均は、0.29ピクセル(1.88秒角)と言っているのです。(上の場合)
 
赤経(RA)軸でみると、上が0.26ピクセルに対し、下は0.17ピクセル、赤緯(Dec)軸に至っては、(上)0.29ピクセル、(下)0.24ピクセルと大差がありません。
 
実はこのグラフ、角度で表示されているのです。(おそらくデフォルトだと角度表示だと思います)
でも、ピクセルでのブレ幅は、あまり変わりません。
そりゃそうなんです。これ、PHDのシミュレータなので、おそらく、ピクセルでのブレ幅があるていど決まっていて、それに合わせて角度を算出しているんだと思います。
 
では、上下で何が違うのかというと、実は、PHDの設定でガイドカメラのPixelSizeを変えています。
 
上は、私が使っているSA-49795というCCD暗視カメラのPixelSizeの6.35umを設定して、ガイド鏡の焦点距離は200mmとしています。
下は、nexImage5を想定して2.2umを指定しました。
 
1ピクセルに対して、どのくらいの画角が収まるのかという計算式があって、
206/ガイド鏡の焦点距離(mm)*CCDのPixelSize(um)で求められます。
 
これで算出すると、
  上:206/200*6.35=6.54秒角
  下:206/200*2.2 =2.26秒角
となります。
 
1ピクセル当りの角度(秒)が倍以上違います。
そのため、仮に0.5ピクセル赤経がずれるということは、
上の場合で、3.27秒角動いたってことになり、下は1.13秒角しか動いていないことになります。
 
確かに実際のガイドで、これほどグラフが暴れているとかなり心配になります。
本当のところ、何秒角ぐらいまでに収まれば(収めれば)良いのかが、いまだに解明できていません。
 
以下は、同じものをピクセル表示したものです。
e7fc133c.jpg

上でも書きましたが、おそらく、シミュレータはほぼ同じピクセル値でうごいているので、ピクセル表示すると同じようになってしまうのではないかと思います。
 
最初これを見たとき、PixelSizeが大きく、1ピクセル当りの角度(秒)が大きいガイドカメラの場合は、角度表示にすると多少あばれるものだと思いました。
 
でも、それは間違いで、全くの逆です。
 
1ピクセル当りの角度(秒)が大きいということは、それだけ動かないと1ピクセル動かないってことなので、当然、まともな追尾であればそんなにうごいたら、よりダメですよね。
 
ってことは、上の暴れるくんグラフで0.2ピクセル動いているっていうのは、実は、ダメなセッテイング精度と同等ってことになりますね。
 
このことから推論ですが、角度表示で上下1区画以内ぐらいに収まらなければ良い精度のセッティング(機材セッティングや極軸セッティング)とは言えないってことでしょうか。
 
でも、セッティングが悪いからといってダメなわけではありません。
最初の画像のもうひとつの黄色枠内に、「RA Osc:0.54」とかでてますよね。
PHDでは、これが重要です。
マニュアルによれば、この値の意味するところは、動いたガイド星を戻す時、行きすぎると数値が大きくなり、逆に戻しきれないと小さくなるそうです。
要は、PHDがガイド星を補正する動作の強さが適切かどうかを表わしいて、強くもなく弱くもなく動いていると、0.5に近づくそうです。
(ピリオディックモーションを考慮すると0.3が理想とありましたが良く分かりません)
まあ、0.5~0.3になると嬉しい感じってことですかね。(´ー`)
 
そして、この値が大きくなる場合は、RA:Agrの値を下げるか、Hysの値を上げるのだそうです。(小さくなるばあいはその逆)
これで、うまく調整できれば多少のセッティング精度不足もある程度はカバーしてくれるのではないでしょうか。
まさに、これがガイドの肝ってところでしょうかね。
 
そうそう、ガイドカメラのPixelSizeを変更したら、必ず、詳細画面のマウントページにあるキャリブレーションステップにある計算ボタンをクリックして計算したほうがよさそうです。
fd7f2949.jpg

今回のテストでは、これをやった時とやらなかったときで暴れ方が違ってきましたので。(シミュレータだけかもしれませんが)
 
結論!
1 機材のセッティングや極軸のセッティングはやっぱり重要。
2 ガイドカメラとガイド鏡の情報を正しく設定しないと、正しい結果(グラフ)を表示してくれないので注意。
3 PHDはガイドソフトなので、精度が低いセッティングを直してくれるわけではない。
4 グラフの動きが大きいことは、あくまでもセッティングや機材の精度の問題であって、PHDの追尾精度の評価にはならない。
5 PHDの追尾精度評価は、追尾の強度(RA Oscで表示される値)である。
6 セッティングは、機材と自分自身にかかっている。
 
なんか、長々と書いてみましたが、なにも分からなかった気がしてなりません。
週末の撮影会で、いろいろ試してみます。
 
2014/10/22 追記
ネットでPHDの情報を収集してますが、その中で、目標とするRMS値を提言していたので紹介します。
ある程度の条件はありますが、おおむねピクセル値で0.2~0.3ぐらいを目標にするとまあまあ安定したことになるようです。
言うのは簡単、やるのは・・・ですがね。
 
まずは、できることからやってみましょう。
東側荷重は当然のことながら、それも子午線こえたら反対になるので注意して、とかね。
三脚は設置するときに体重掛けて開いて安定させる。なんてのも。。。
みんな当たり前にやってるのかな。
まずはRMSが落ち着いてくれれば、補正パラメタはそのあとで良いですね。